メガネの備忘録

文豪の人間関係にときめいたり、男色文化を調べたり、古典の美少年を探したりまったりワーク。あくまで素人が備忘録で運用してるブログなので、独断と偏見に満ちており、読んだ人と解釈などが異なると責任持てませんので、転載はご遠慮ください

メガネおすすめ☆漫画で読む泉鏡花作品3選

不要不急の外出を止められて、家の中でごろごろしていたメガネです。 暇を持て余していたので、何か読み物を…と部屋の中をごそごそ探したら、 出てきました、泉鏡花。 でも、頭があまり回らないので、幻想小説を読みすすめるには根気がいる… というわけで、安易に、漫画に逃げてみました!

メガネおすすめ、漫画で読む泉鏡花作品のご紹介です。

天守物語

姫路城天守閣に住む、妖怪の姫・富姫と天守閣に迷い込んでいた、姫路城に使える若き鷹匠・姫川図書之助の種族を越えた愛の物語。 富姫のきらびやかな暮らし、惹かれあう富姫と図書之助。波乱、そして成就と、ドラマティックに物語が紡がれます。 富姫の気高さや、亀姫のかわいらしさ、図書之助の凛々しさなど読んでいてため息が出ます。

歌舞伎にもなりました。またシネマ歌舞伎で上映されるといいなぁ。

https://www.youtube.com/watch?v=R-UPJfENhcA

海神別荘

一人の美女が、人柱となり、海の世界へ。そこで出会ったのは凛々しい公子。海の世界での生活に心奪われるも、陸に戻りたいと泣く彼女は、公子の制止を振り切り、陸へと戻る。陸に戻った彼女は蛇となっており、泣く泣くまた海の世界に戻る。 すったもんだありながら、最後には和解し、二人はめでたく結ばれます。

こちらも種族の違う、男女の恋ですが、結ばれるまでがもどかしい! 人柱の女性が陸に戻ったらすでに人でなくなっていて、もはや海の底で暮らすしかないところが好きです。いや、だって、公子、むっちゃ格好いいし、女性のこと愛してますし。

こちらも、歌舞伎にもなりました。坂東玉三郎さまが美しすぎです。

https://www.youtube.com/watch?time_continue=1&v=fahSyGidOgM

上記2作品は、波津彬子先生の『鏡花夢幻』という単行本で読むことが出来ます。

http://sonorama.asahi.com/series/kyokamugen.html

外科室

時は明治、ある伯爵夫人の手術が行われようとしていた。夫人は心に秘めた秘密をうわごとで言うのが嫌で麻酔を拒否する。麻酔なしで、手術が始まり、医者がメスを手に取ると夫人はその手をつかみ、「あなたは、私を知りますまい」といって、自身の胸をついて死亡する。 同日、執刀した医者も死んだ。 実はこの二人、9年前に一度すれ違っていて…。

なんという切なさ、なんという、恋! なぜ夫人が麻酔を拒んだのか、なぜ死を選んだのか、ミステリ仕立ての作品は、短編ながら鮮やかで見事です。 読んでいて、キューンとなりました。

こちら、『超訳マンガ×オチがすごい文豪ミステリー 』という本で読むことが出来ます。

https://ddnavi.com/serial/519134/a/

いかがでしたか。 泉鏡花作品は、漫画化ほか、歌舞伎や演劇の題材としてよく使われるので、舞台に見に行くのもいいですね。 はやく、不要不急の外出禁止令がとかれますように! メガネでした!