メガネの備忘録

文豪の人間関係にときめいたり、男色文化を調べたり、古典の美少年を探したりまったりワーク。あくまで素人が備忘録で運用してるブログなので、独断と偏見に満ちており、読んだ人と解釈などが異なると責任持てませんので、転載はご遠慮ください

鶴川仙弥・林月光「濡れ菊舞台」「濡れ菊乱れ泣き」「濡れ菊狂乱旅」感想のようなもの

こんにちは、メガネです。
あけましたおめでとうございます! 本年もどうぞよろしくお願いします。
ちょっとバタバタしておりまして、ゆっくり何かに取り組む時間があまりなさそうなんですが、今年もまったりお付き合いいただけましたら幸いです。

 

さて、昨年末にネットサーフィンしていたらこのブログではおなじみ過ぎる林月光氏の女形が振袖をまとって男に迫られる絵を見かけまして、必死に出所を探して、入手しました(根性)。国立国会図書館にはないですが、風俗資料館さん(会員制・要費用)にありました(ありがたかったです)。

と、とりあえず、絵を見てください!

林月光

林月光

林月光

鶴川仙弥・林月光コンビによる、地方の町を巡回する一座のお話で、

『SMセレクト1977年8月号』「濡れ菊舞台」

『SMセレクト1977年10月号』「濡れ菊乱れ泣き」

『SMセレクト1978年1月号』「濡れ菊狂乱旅」
の3話があります。ちなみに掲載誌が掲載誌なので、ほぼエロです。はい。

主な登場人物は、一座の女形「鶴川仙弥」その妻で男役の「美津代」座長の「竜太郎」と座員などなど。

お気づきになられましたでしょうか…1枚目の画像、男同士に見えたでしょう…実は男役の妻と女形役の夫の図なんです。なんという倒錯。
夫は女よりも女らしく、妻はすこぶるいい男に化ける、すごい世界です。
さて、「濡れ菊舞台」では、公演が終わった夜に座長が劇がマンネリしてるから趣向を変えたいと言い出します。

普段は男役の美津代も娘役にして、仙弥と二人で座長に襲われる役(!)に。そのまま予行演習だと縄に縛られ、犯され、妻はもっと仙弥をいじめて! といい、仙弥は仙弥でのってきて、女になりきって、恍惚とする。わーお、すごい世界。

「濡れ菊乱れ泣き」では、いつものように公演が終わった夜に反省会をしていたらいつも仙弥を抱いてくれる二枚目の「金之助」が実はひっそり女形志望で、座長の発案で女形に化けるとぞっとするような美しい姿に。そのまま舞台の予行演習だと、美津代が男装して、金之助を犯すさまを見て、仙弥嫉妬の嵐。
「濡れ菊狂乱旅」は、とある地方の劇場はいつもと趣向が違い、劇場主の提案する脚本で舞台をやります。舞台上で責められちぢに乱れた仙弥が客席に飛び込むと、観客大喜び。仙弥もいい気分で何度か客席に飛びこみます。仙弥と座長が引っ込むと男装した美津代が新人の桃子を舞台上で犯します。それに火をつけられて、座長も仙弥を舞台上で…。

仙弥が男なのを時折忘れそうになるくらい、女形の心ができていて、メガネさんびっくりだよ。

林月光氏の挿絵も彩を添えていて、まー、すごいです。最初、挿絵だけ見ていたら、美津代さんふんする男に胸があって??????? ってなったけれど、男の正体が美津代さんだからそっかー。となりました。


新年早々濃いものを読んで、楽しかったので、ご報告まで。