メガネの備忘録

文豪の人間関係にときめいたり、男色文化を調べたり、古典の美少年を探したりまったりワーク。あくまで素人が備忘録で運用してるブログなので、独断と偏見に満ちており、読んだ人と解釈などが異なると責任持てませんので、転載はご遠慮ください

お能にでてくる美少年を知るシリーズ第7回「丹後物狂」のご紹介

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こんにちは、メガネです!
ネットサーフィンをしていたら偶然見つけた「丹後物狂」の紹介です。
なんでも、江戸時代に一度上演が絶えたものが、近年復活したとか。
連綿と続く謡曲もあれば、絶えて再び脚光を浴びるものもあるんですね。しんみり。


あらすじ

天橋立(今の京都府)近くの領主、岩井殿が智恩寺文殊堂で願掛けをして授かったのが、嫡子の花松でした。
花松は成相寺の稚児として勉学に励んでいましたが、実家に帰った時、勉学以外の雑芸も上手だと聞いた岩井殿が激怒し、花松を勘当してしまします。
花松は海に身を投げますが、助けられ、九州彦山の寺で学問に励んで大成し、説教僧(仏教の経文・教義などをわかりやすく講釈しながら人々を教化する僧)として、故郷の文殊堂に帰ってきます。
一方父は、花松を失って狂乱していましたが、大人になった花松と再会します。


つっこみ

勉強だけでなく、雑芸(今様など、民間から出た流行歌)も得意って、稚児としてはなかなかの逸材だったのではなかろうか、花松くん。
でも、雑芸を許さなかったお父さん。貴族的なこと以外は認められなかったんでしょうね。
学者として育てていた息子が、J-POPにおおはまりしていたぐらいの衝撃だったんでしょうか。
勘当してから、失って狂乱するなら最初から大事にしていたらよかったのに…。
何はともあれ、きちんと学問で大成し、故郷に戻ってきて、父と再会のハッピーエンドでよかったなぁと思います。
ちなみにこの演目は、能面を付けないものだそうで、花松くんを演じる子方の愛らしさにきゅんとなりました(参照サイトの画像を見てください!)


なお、下記のサイトを記事の参考・引用に、使わせていただきました
ありがとうございます。
【能「丹後物狂」とは】
http://www.amanohashidate.jp/nou/about.html