メガネの備忘録

文豪の人間関係にときめいたり、男色文化を調べたり、古典の美少年を探したりまったりワーク。あくまで素人が備忘録で運用してるブログなので、独断と偏見に満ちており、読んだ人と解釈などが異なると責任持てませんので、転載はご遠慮ください

2021-11-01から1日間の記事一覧

綿貫六助「小松林②」『霊肉を凝視めて』より 

ニ 夕暗のなかをたどつてきた哲二の眼には、吊り洋燈の黃色い光が、軒に斜に立て掛けてあるよしずのわきから、まばゆくばつとさしてきた。と、倉吉のなつかしい橫顏が、くつきりと彼の眼に映つた。彼は、店には入るのをことさらためらつてゐた。悅しさに踊る…