メガネの備忘録

文豪の人間関係にときめいたり、男色文化を調べたり、古典の美少年を探したりまったりワーク。あくまで素人が備忘録で運用してるブログなので、独断と偏見に満ちており、読んだ人と解釈などが異なると責任持てませんので、転載はご遠慮ください

2021-01-01から1年間の記事一覧

年納

メリークリスマスイブ! どうもメガネです。今年一年、ネット上や対面でお付き合いくださりありがとうございました。今年は自分の中の男色のもやッとした部分を冊子という形にまとめることができて、良かったです。お手に取ってくださった方、ありがとうござ…

綿貫六助「小松林⑥」『霊肉を凝視めて』より

六「だつて、お爺さんをおき放しにして、二人だけで松林のなかへ行くのは、變ぢやないか。此處でかうして、お爺さんの寢顔でも見ながら、飲んでゐる方がいゝなあ!」 おたつは輿ざめたやうすで、壓しつけられたやうに笑ひだした。「つまらない事を考へたもの…

季刊男色 綿貫六助

はじめに 近代文学を支えた文豪たちの書の中に男色や稚児文化が息づいていることを知り、もっと男色文学があるのではないかと資料を探している中で出逢ったのが、綿貫六助という作家である。 実は以前に読んでいた叶誠人氏の「軍隊と男色」(個人誌・kindle…

月光a.k.a石原豪人画集『花咲くオトコたち~ボーイズ・ラヴの悦び』河出書房新社より2022年02月21日発売予定

月光a.k.a石原豪人画集『花咲くオトコたち~ボーイズ・ラヴの悦び』河出書房新社より2022年02月21日発売予定 www.kawade.co.jp 少年雑誌で活躍していた石原豪人が、林月光と名乗り、男女をとはず匂い立つような美形を描き、美少年・美青年のセクシュア…

綿貫六助「小松林⑤」『霊肉を凝視めて』より

五 哲二が凋れかへつて家にはいつてゆくと、もう酒の支度ができてゐた。 海の水ですつきりとした氣持になつてみると、あだつほいおたつよりも、ぎごちない倉吉爺の顏の方が やつばり哲二の氣に入つてゐるのであつた。お人好の爺に對して、しやあら/\として…

綿貫六助「小松林④」『霊肉を凝視めて』より 

四 障子の外から女同志の話聲がきこえた。哲二がねがへりを打ちながらきいてると 何でも、本家から女がきて、おたつと朝のお膳立てについて何かしやべつてるらしい。 哲二は、酒のほとぼりであつくなつてる身内から、おさへ切れないやうな力が むくむくと 湧…

サンタそどみあ

BL

ノルウェーの郵便局が作ったサンタそどみあに朝からきゅんとしました youtu.be サンタは妖精なので、キスを受けて実体化したという説を鰤臼さんが考えてくださり、なるほどーと。 実体化した後は、サンタおじいさんを受け入れて暮らしたらいいなと思いました…

稚児関係メモ

今東光に物申す 辻晶子 辻晶子「今東光『稚児』と『弘児聖教秘伝私』」『叙説』38 (2011) CiNii 論文 - 今東光『稚児』と『弘児聖教秘伝私』 同「『弘児聖教秘伝私』再考」『中世文学』58(0) (2013) CiNii 論文 - 『弘児聖教秘伝私』再考 僧侶とはどういう存…

私が男色文化にハマる10の理由

BL

はてなブログ10周年特別お題「私が◯◯にハマる10の理由」 こんにちは。メガネです。はてなブログ10周年特別お題に乗っかって、記事を書いてみようと思います。テーマは「私が男色文化にハマる10の理由」です。 ①BLと距離ができた。 中学の時から腐女子で、社…

永遠がそこにあった

思春期にありがちな永遠を夢想するという行為は、22歳の時、永遠を生きると誓った最愛の人があっけなく死んだことにより、命題へと変化した。 いわく、永遠に続く愛はあるのか。永遠とは何か。 生きる過程において、永遠に続くものなどないという答えを得て…

季刊男色 近代文豪耽美小説

はじめに 学生の頃、大っぴらに読める(当時の耽美小説は隠れてこっそり読むのが主流であった)太宰治や江戸川乱歩の同性愛を扱った作品が好きだった。 大人になって、文豪の耽美小説に接する機会があり、年のせいか、読んだ端から忘れそうになるので、自分…

ヴァニラ画廊さん、林月光/石原豪人展が2022年1月28日〜2月17日に開催決定!

ヴァニラ画廊さんから、告知が出たので、やっほーい! と喜んでおります~ 【✨展示情報公開✨】林月光/石原豪人展 Homme Fatales'22/1/28〜2/17ヴァニラ画廊(@vanilla_gallery )ゲイ雑誌「さぶ」、耽美雑誌「JUNE」等で洗練された美しさを湛えた男性像を描い…

季刊男色 能

はじめに 初めて能の物語が美しいと思ったのは、能「松虫」を引用した小説『夜の声 冥々たり/鷹守諌也/新書館ディアプラス文庫』を読んだ時だ。彼岸の青年に思いを寄せ、此岸を捨ててしまう青年の物語で、その物語の静かな美しさがとても魅力的な作品だった…

綿貫六助「小松林③」『霊肉を凝視めて』より 

三 茶屋の世話やきで疲れたおたつと、船から歸つてきた倉吉が、本家のどさくさしてゐる孫子から離れて、二人でゆつくり骨を休める所が、この林の家なのである。 それは、小さなかやぶきのまツ四角な平屋であつた。小松の繁つてゐる小高い岡の上にあるので松…

綿貫六助「小松林②」『霊肉を凝視めて』より 

ニ 夕暗のなかをたどつてきた哲二の眼には、吊り洋燈の黃色い光が、軒に斜に立て掛けてあるよしずのわきから、まばゆくばつとさしてきた。と、倉吉のなつかしい橫顏が、くつきりと彼の眼に映つた。彼は、店には入るのをことさらためらつてゐた。悅しさに踊る…

綿貫六助「小松林①」『霊肉を凝視めて』より 

この一篇を私の最愛なる老漁夫の靈前に捧げる。 一 哲二は、變人なので、將校仲間からも組外れにされてゐた。 日曜や祭日には、ほかの將校たちは、上官を訪問したり、倶樂部や集會所あたりで、酒を飲んだり、玉突きなどをしているのであるが、哲二は同瞭など…

近代文学BL小説がおもしろい「鮎と蜉蝣の時」「草の花」のご紹介

どうも、メガネです。稚児の調査をあらかた終えたので、今は近代小説の中にBL(ゲイ)作品がないか探しているところです。ツイッターでなるみさんなどと知り合い(なるみさんは川端康成の「少年」についての考察が深く、興味深いブログ記事をたくさん書いてお…

BLソムリエお兄さん(1)(2)感想のようなもの

pixivコミックで見かけたBLソムリエお兄さん。匂わせBL四天王というものをあげていて、どの作品だろうと悩んでいたら昨日「こころ、山月記、高瀬舟、少年の日の思い出」であると回答をいただきました。なぜそれを選んだのか気になり、さっそくkindleで購入。…

山崎俊夫「弓の歌」の感想のようなもの

こんにちは! 急に気温が下がって世の中の皆様が風邪をひかないか心配になるメガネです。令和ちゃん、気温調節にもうちょっと慎重になってね! さて、調べものもひと段落。季節も秋ということで、読書でもするかと買ったまま放置していた(好きな話だけかい…

稚児の日常について

稚児のに日常について、調べていて自分の中で決着ついたんですが、調べる過程で、秋夜長物語などの稚児と僧侶の恋物語でなく、普通に稚児を扱った説話を見つけたのでご紹介しときます。 きのふはけふの物語 全訳注 (講談社学術文庫) 作者:宮尾 與男 講談社 A…

元禄褌考について

BL

昔、雑誌「さぶ」に掲載された「元禄褌考」なる小説の挿絵を描かせていただいた時「我輩は褌である。名前はない。長さは六尺。生地は木綿。」という褌一人称の褌主人公シンデレラストーリーという内容にクラクラした覚えがある。 — 大竹直子 (@naokoohtake69…

鬼夜叉君(のちの世阿弥)の成長がまぶしい『ワールドイズダンシング1巻』感想

稚児についての調査が小休止しているメガネです。さて、中世の文化に今ずぶずぶなんですが、そのきっかけを作ったのが「能」のあらすじを調べることでした。 で、「能」について調べるうちに、観阿弥・世阿弥に必ずたどり着くわけですしかも世阿弥は足利義満…

行儀見習いの稚児について

貴族などの上稚児、行儀見習いの中稚児、人さらいから寺に売られた下稚児のソースが見つからなくて悶々としていたんですが、上中下のソースはわからないまでも、行儀見習いの稚児以下が、僧侶の性的対象になって居たっぽい記述を『日本における男色の研究』 …

軍隊と男色がkindle化していた…

BL

どうも、メガネです。稚児の生活について調べているんですが、資料がそもそも和本の現代語訳から! とハードルが爆上がりです。なので、9月は資料収集期間にしようと思います。まとまるのは冬でしょうか。先が長いですが、自分なりのゴール見つけたいです。は…

稚児の眉毛

稚児は化粧をする事とされていた。そして、公家と侍(以下?)では眉の書き方が違っていた。蹇驢嘶餘より、眉の形を見てみる

稚児の身分

鎌倉時代に成立した古今著聞集によると、御室(仁和寺)に「寵童」「上童」と呼ばれる「兒(ちご)」がいた。 当時の寺内の階級は、公達−童形−房官ー修学者(学問僧)−侍で、「童形」つまり、稚児は公達に次ぐ地位にあった。 また、稚児の中にも階級があり、…

稚児関係調べています

こんにちは。メガネです。軽い気持ちで、稚児関係調べていたら、深みにはまりまして、とりあえず室町期に成立した「稚児物語の稚児」については一応まとまったんですが、その際、稚児の階級など資料を集めきれなかった部分が多くあり、原稿あげてから第二の…

萩尾望都に影響を与えた映画『寄宿舎~悲しみの天使』原作 特別な友情全訳を見つけました

暑中お見舞い申し上げます。メガネです。最近は『季刊 男色』「テーマ:能」や、春画の本を作ったりしてました。お申込みいただいた方には8月お届け予定です。きちんと作れているといいなぁ。さて、萩尾望都先生に影響を与えた映画『寄宿舎~悲しみの天使』…

室町時代の稚児物語を現代語訳されている方を見つけました!

稚児物語の古文は入手したのですが、なかなか解読まで行かず、翻刻が得意な方に依頼したりしていたんですが、本日、検索でこうせいさまのブログ「religionsloveの日記」をみつけまして!稚児物語の現代語訳たくさん載ってる―――! と歓喜しております。 神様あ…

2021年6月19日は、WEB若衆研、喜雨の夜会に参加しました

2021年6月19日は、WEB若衆研、喜雨の夜会に参加しました。個人で春画を収集、勉強していらっしゃる春画ールさんをゲストに、染谷教授と大竹先生の司会で進みました。男色大鑑は、「男色」とついていますが、当人同士の心の交流などが主に描かれているので、…