カルチャー
男同士の恋か愛か執着か妄念か。それとも稚い心の萌芽か。BLという言葉が生まれる以前の、やおいや耽美JUNEよりもっと古く、それでいて男色や衆道という言葉では覆い切れない男同士の関係を描いた明治大正昭和初期のそれらの作品群「給仕の室: 日本近代プレB…
こんにちは、メガネです。最近さぶや薔薇族を通り越して、風俗奇譚やら裏窓やらどこに行くの私…という雑誌をあさる日々です。検索にはもっぱら風俗資料館さんのデータベースにお世話になっていました。 そんな日々の中で、ある方にお教えいただいたのですが …
林月光の絵の収集で、たくさんの女装男子絵を見せてくれた中田道元「屈折した幸福」に少し触れておきます。掲載誌は、アント商事の女装交流誌 くいーん(Queen)通号 47号 (1988.7)~通号 62号(1990.10)(メイビー)。すでに休刊となっていて、入手は結…
稚児物語の古文は入手したのですが、なかなか解読まで行かず、翻刻が得意な方に依頼したりしていたんですが、本日、検索でこうせいさまのブログ「religionsloveの日記」をみつけまして!稚児物語の現代語訳たくさん載ってる―――! と歓喜しております。 神様あ…
2021年6月19日は、WEB若衆研、喜雨の夜会に参加しました。個人で春画を収集、勉強していらっしゃる春画ールさんをゲストに、染谷教授と大竹先生の司会で進みました。男色大鑑は、「男色」とついていますが、当人同士の心の交流などが主に描かれているので、…
こんにちは、メガネです。久しぶりのお能に出てくる美少年シリーズは、今は廃曲となっている「粉川寺」の紹介ですお寺の稚児、都人との一夜の契りと、男色能の側面もあります。 【あらすじ】 都人一行が熊野詣の途中、宿を求めて紀州の粉川寺に立ち寄ります…
こんにちは、メガネです。平凡社ライブラリーから出た高原英理編『少年愛文学選』もう読まれました?いたるところに少年愛エッセンスがあり、胸キュン。あの文豪がこんな話を…? と色々見る目も変わるというか。はい。感想を書きたかったですが、うまいこと…
こんにちは、メガネです。シネマ歌舞伎は何度か見ているんですが、生まれて初めて生の歌舞伎を見ました。演目は「桜姫東文章」。坂東玉三郎さまがみたいという願いをかなえたわけですが、まさか稚児姿とお姫様姿を同時に拝めることになるとは。幸せいっぱい…
稚児と稚児灌頂について調べ始めた時知った、『児灌頂の研究 犯と聖性』でいろいろ目からうろこだったので、感想のようなもの。 児灌頂の研究 犯と聖性 作者:辻 晶子 発売日: 2021/03/12 メディア: 単行本 稚児灌頂とは、天台宗で行われていた儀式で、稚児と…
こんにちは。メガネです。お能に出てくる美少年を知るシリーズももう9回、いろんな美少年を見てきました。しみじみ。さて、今回ご紹介する美少年は、なんとお寺の稚児。舞を舞って、老女の心を動かす重要なキャラクターですよ!それではあらすじを見ていきま…
こんにちは! メガネです近世(江戸時代)の若衆と念者を中心に、幅広く日本の男色文化・文学を探究する人々の集まりの若衆文化研究会(若衆研)さんがとうとう、能をテーマに会を行うというので、(男色関係ないですが)テーマの「羽衣」と「道成寺」を予習…
こんにちは、メガネです。美少年が出てくる能を調べるうちに、子方(子どもが演じる)の能を調べれば美少年にたどり着けるのではないか…? とネットの海へダイブ。その中で出会ったのが、妻子・家臣が敵討ち! という演目の「望月」ですそれでは内容を見てい…
こんにちは、メガネです!ネットサーフィンをしていたら偶然見つけた「丹後物狂」の紹介です。なんでも、江戸時代に一度上演が絶えたものが、近年復活したとか。連綿と続く謡曲もあれば、絶えて再び脚光を浴びるものもあるんですね。しんみり。 あらすじ 天…
こんにちは、メガネです。お能の世界に美少年はいねがーとなまはげ状態になっております(苦笑)というわけで、今回は、母子家庭で苦労している母を想って自ら身売りしてお金を作り、母を楽させてあげようというあっぱれすぎる心根の美少年を紹介します。 あ…
こんにちは、メガネです。今回ご紹介する美少年は、「弱法師」という作品に出てくる盲目の少年俊徳丸くんですが、果たして彼が美少年かどうか…と悩んでツイッターアンケートしたところ、美少年という返事が返ってきましたので、美少年認定させていただきます…
どうも、メガネです!BL臭がするお能の演目にちょっと浮気していましたが、お能に出てくる美少年シリーズ4にたどり着けました。今回は平家物語でも美少年と名高い「敦盛」くんのお話をお届けします。(敦盛君というと、遙かなる時空の中で3のイメージがむっ…
こんにちは。メガネです。九州男児先生に教えていただいた、男色の香りがする能の演目で、「東心坊」というのがあるのですが、ネットサーフィンしても見つからない!というわけで、「東心坊」の謡曲が載っている、『田中允編/未刊謡曲集 続十/古典文庫』か…
こんにちは。だんだんお能沼にはまりつつあるメガネです。物語を読んでいるだけでときめきマックス…!今回は、師弟愛が麗しい、「谷行」のご紹介です。 【あらすじ】山岳で修行する物たちの掟のひとつ。修行中に病気になった者は、その時点で谷へ生き埋めにさ…
こんにちは、メガネです。 お能にでてくる美少年を知るシリーズも第3回。 お楽しみいただけているでしょうか??(ドキドキ…) 今日は、7歳で天狗に拉致られて、芸事いろいろ仕込まれた結果、 アイドルのように成長した少年が、 清水寺で父親と再会する「花月…
こんにちは、メガネです。 お能に出てくる美少年シリーズ、第2回は 美少年というか美丈夫という言葉の方がふさわしいかもしれない 牛若丸(後の源義経)が登場する「鞍馬天狗」のご紹介です あらすじ 春の京都鞍馬山で、鞍馬山の稚児と僧侶が花見の宴をして…
こんにちは。メガネです。 以前、能のブロマンス作品「松虫」を紹介しましたが、 その後、実は、能には美少年が多く出てくるというお話を聞きまして え!? 美少年!? と心湧きたち、 いろいろ調べ始めました。 というわけで、いつまで続くかわからないですが、…
こんにちは、メガネです。 突然ですが、クッキーづくりは好きですか? メガネは高校生の時、黙々とアイスボックスクッキーを作っていた時期がありました。 無心に作れて、量産できて、たのしいんですよね。 さて、ネットサーフィンが半ば趣味と化しているの…
インスタグラムのお勧め写真が猫であふれているメガネさんです。どうして、猫好きがばれたのだ…。 家に猫がいるくらい、メガネは猫が好きですが(猫が私を好きかどうかはわかりませんとも、ええ)、読者の皆さんはいかがですか? 本日は、メガネの心の琴線に…
こんにちは、昭和生まれのメガネです。 令和に至るまでいろんな漫画を読んできましたが、自分ベスト10に入るシリーズに、高橋葉介先生の『夢幻紳士シリーズ』があります。 黒の山高帽に黒衣のマント――男女どころか幽霊や妖怪までも惑わす、魅惑のキャラクタ…
おひさしぶりですこんにちは。 コロナでいろいろ滞っていたメガネです。萌えを摂取しないとどこまでも心が矮小化するなーと思った日々でした。 そんな日々の中で、見返していてまぶしかったのが映画「1999年の夏休み」と「弥勒」。どちらも少女が少年を演じ…
気がついたら幻想耽美沼にいる、メガネさんです。 幻想耽美小説の作家さんには、皆川博子先生(著書多数)、山尾悠子先生(これぞ幻想小説の名家だけれど、過去作が手に入りにくい)や須永朝彦先生(過去作が手に入りにくい)など、様々いらっしゃいますが、…
とある漫画家さんの手塚治虫作品のファンアートを眺めていたら、 『ミッドナイト』という漫画に出会ったメガネです。 手塚治虫作品は、リボンの騎士や、火の鳥、三つ目が通る、七色インコ、ブラック・ジャックなどは知っていましたが、ノーマークだった『ミ…
不要不急の外出を止められて、家の中でごろごろしていたメガネです。 暇を持て余していたので、何か読み物を…と部屋の中をごそごそ探したら、 出てきました、泉鏡花。 でも、頭があまり回らないので、幻想小説を読みすすめるには根気がいる… というわけで、…
こんにちは。数年前から気にしていた、能の演目「松虫」が意外と、上演されていることを知り、年はじめからそわそわしているメガネです。 能の演目「松虫」がなぜそんなに気になるのかというと、この作品、ブロマンスなのです!(目の付け所がシャープでしょ…
こんにちは、日々萌を探しているメガネです。 Pixivで好きな絵師様の絵を見ていたら、出会ってしまった『特別な友情―フランスBLセレクション―』。 https://www.shinchosha.co.jp/book/204513/ ランボー、コクトーなどの小説・詩から美味しいところだけを抜き…