メガネの備忘録

文豪の人間関係にときめいたり、男色文化を調べたり、古典の美少年を探したりまったりワーク。あくまで素人が備忘録で運用してるブログなので、独断と偏見に満ちており、読んだ人と解釈などが異なると責任持てませんので、転載はご遠慮ください

お能にでてくる美少年を知るシリーズ第4回「敦盛」のご紹介

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どうも、メガネです!
BL臭がするお能の演目にちょっと浮気していましたが、
お能に出てくる美少年シリーズ4にたどり着けました。
今回は平家物語でも美少年と名高い「敦盛」くんのお話をお届けします。
(敦盛君というと、遙かなる時空の中で3のイメージがむっちゃ強いメガネです…)

 

【あらすじ】

源氏の武将、熊谷次郎直実は一の谷の合戦で、平敦盛を討ち取ります。
直実は、年端もいかぬ美少年を討った痛ましさに、無常を感じ、出家し、蓮生と名乗るようになりました。
敦盛の菩提を弔うため、蓮生が一の谷を訪れると、笛の音と共に草刈男たちが現れます。
その中の一人が、笛のいわれを話します。
蓮生が不審に思うと、男が「自分は敦盛の関係者です。どうか、南無阿弥陀仏を十回唱えてほしい」と話します。
蓮生が経を唱えると、男は敦盛の化身であることをほのめかして消えてしまいます。
その晩、蓮生が敦盛の菩提を弔っていると、敦盛の霊が現れ、こうして弔ってくれるのなら、昨日の敵でも、今は真の友であると語り、自分の一生をたどるように物語を始めます(舞い始めます)。
舞の最後は、直実が敦盛を討ったシーンでした。敦盛は、今では敵ではなく、法の友である蓮生に回向(読経すること、死者の冥福を祈ること)を頼んで去っていきました。

 

【萌えポイント】

敦盛くんといえば、平家物語にも語られる際立った美少年で、一の谷の合戦当時は、
花の盛りの16歳。
一族の運命が決まる戦とはいえ、美少年の命の花が散らされるのは悲しいですね。
そりゃ、討ち取った熊谷氏も出家するというものです。
敦盛くんは笛の名手としても有名で、きちんとそれが能に反映されてる!

映像でも見ましたが、敦盛くん、美しいですね…!
昨日の敵でも、仏縁で回向してくれるなら真の友だ、と怨霊にならなかった心根の優しさに、
敦盛くんの心の清らかさがうかがい知れます。
(ちなみに、源氏の九郎義経君は、「東光坊」という演目で怨霊化してたりします)

youtu.be

なお、下記のサイトを記事の参考・引用に、使わせていただきました
ありがとうございます。
【敦盛/the 能.com】
https://www.the-noh.com/jp/plays/data/program_008.html

生の舞台で見たい、この美少年…。と
沼にどんどん落ちております。はい。