メガネの備忘録

文豪の人間関係にときめいたり、男色文化を調べたり、古典の美少年を探したりまったりワーク。あくまで素人が備忘録で運用してるブログなので、独断と偏見に満ちており、読んだ人と解釈などが異なると責任持てませんので、転載はご遠慮ください

お能に出てくる美少年シリーズ第11回「邯鄲」

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お久しぶりのお能に出てくる美少年シリーズ第11回は「邯鄲」です。
主役ではないのですが、主人公が夢の中で見た世界で、見事な舞を披露する舞童がでてくるんですね。
それでは、あらすじを見ていきましょう。

あらすじ

中国の蜀という国に「盧生」という男が日々漠然と生きていました。あるとき、楚の国の偉いお坊さんにどう生きればよいか尋ねることを思い立ち、旅に出ます。
旅の途中で立ち寄った、「邯鄲」という町で宿をとると、そこの宿屋のおかみさんから栗のご飯が炊けるまでの間「邯鄲の枕(宿のおかみさんが仙術使いから得た未来について悟りを得られるといういわくつきの枕)」という不思議な枕でひと眠りします。
盧生が寝ていると、楚の国の皇帝の勅使がやってきて、皇帝の位を譲るからと宮殿に呼び出されます。
宮殿での生活は驚くほど素晴らしいものでした。
在位50年の時、祝宴が催されます。長命の酒がふるまわれ、舞童が舞います。
盧生も舞い始めると、だんだん景色が途切れてしまい、気づけば、栗のご飯が炊きあがり、盧生は現実へと戻ったのです。
五十年の栄華も一炊の夢だという悟りを得て、邯鄲の枕こそ、人生の師であると、盧生は感謝して、家に帰りました。


美少年が出てくるポイント

盧生の在位50年の祝宴で、子方(舞童)が舞を舞います。
舞童を大人が演じる場合もありますが、
主役が舞童の後で舞うので、子方からのシテの舞の対比がつくと
緩急が出てとても良いのだそうです。
美しい衣装をまとって舞う、美少年、ぜひ見てみたいですね。


なお、下記のサイトを記事の参考・引用に、使わせていただきました
ありがとうございます。

【邯鄲/the能.com】
https://www.the-noh.com/jp/plays/data/program_059.html

【9日、銕仙会「邯鄲」を終えて。 子方について。/柴田稔blog】
https://aobanokai.exblog.jp/4833973/