メガネの備忘録

文豪の人間関係にときめいたり、男色文化を調べたり、古典の美少年を探したりまったりワーク。あくまで素人が備忘録で運用してるブログなので、独断と偏見に満ちており、読んだ人と解釈などが異なると責任持てませんので、転載はご遠慮ください

季刊男色 能

はじめに 初めて能の物語が美しいと思ったのは、能「松虫」を引用した小説『夜の声 冥々たり/鷹守諌也/新書館ディアプラス文庫』を読んだ時だ。彼岸の青年に思いを寄せ、此岸を捨ててしまう青年の物語で、その物語の静かな美しさがとても魅力的な作品だった…

【お能に出てくる美少年を知るシリーズ第16回】「竹雪」

こんにちは、メガネです。今日ご紹介するのは、寒い冬、継母にいじめられ、薄着で外に出された少年月若が、着物で竹につもった雪を払わされるうち、凍死してしまいますが、実父母と姉の嘆きが深く、生き返ったというお話です。 【あらすじ】 越後国の住人直…

【お能に出てくる美少年を知るシリーズ第15回】「自然居士」のご紹介

こんにちは、メガネです。能のブロマンスは「松虫」だけかと思っていましたが、そんなことはないと調べるたびに痛感します。さて今日ご紹介するのは、自然居士。あれ、あの話、少女では…? と思う方、ちょっとお話聞いてください。 あらすじ 都で名高い青年僧…

【お能に出てくる美少年を知るシリーズ第14回】「生田敦盛」のご紹介

こんにちは、メガネです。今日ご紹介するお話は、源平合戦で討ち死にした平敦盛くんに遺児がいたというお話です。しかも、その子は浄土宗を作った法然上人に拾われるというドラマティックな設定。それではあらすじを見てきましょう あらすじ 浄土宗の開祖法…

能で子方が出る演目まとめ

『春栄(しゅんねい)』 『富士太鼓(ふじたいこ)』 『満仲(まんじゅう)』 『橋弁慶(はしべんけい)』『唐船(とうせん)』 『安宅(あたか)』『海人(あま)』『生田敦盛(いくたあつもり)』 『歌占(うたうら)』『善知鳥(うとう)』『大蛇(おろち…

お能に出てくる美少年シリーズ第11回「邯鄲」

お久しぶりのお能に出てくる美少年シリーズ第11回は「邯鄲」です。主役ではないのですが、主人公が夢の中で見た世界で、見事な舞を披露する舞童がでてくるんですね。それでは、あらすじを見ていきましょう。 あらすじ 中国の蜀という国に「盧生」という男が…

能といえば世阿弥! 世阿弥について知りたいときに読みたい「秘すれば花(大竹直子)」「ぜあ(雨瀬シオリ)」「華の碑文(杉本苑子)」の紹介

こんにちは。メガネです。能とプロレスを扱った壮大な家族の話、ドラマ「俺の家の話」でも出てきた、世阿弥。能の創始者の父、観阿弥と並んで有名ですが、名前だけ先行しすぎて、世阿弥ってどういう人だったんだろうか…。と悩まれる方もいらっしゃるかも。実…

お能に出てくる美少年を知るシリーズ第10回「烏帽子折」のご紹介

若衆研の、能楽師長山桂三氏を招いて行われた「花篝(はなかがり)の夜会」に参加しました。いやー、オンラインリモートの講座で、能の幽玄の世界へ誘われるとは。すごい時代が来たものです。さて、その会の中で、長山氏の息子さんの凛三氏が舞った「烏帽子…

お能にでてくる美少年を知るシリーズ第3回「花月」のご紹介

こんにちは、メガネです。 お能にでてくる美少年を知るシリーズも第3回。 お楽しみいただけているでしょうか??(ドキドキ…) 今日は、7歳で天狗に拉致られて、芸事いろいろ仕込まれた結果、 アイドルのように成長した少年が、 清水寺で父親と再会する「花月…

お能にでてくる美少年を知るシリーズ第2回「鞍馬天狗」のご紹介

こんにちは、メガネです。 お能に出てくる美少年シリーズ、第2回は 美少年というか美丈夫という言葉の方がふさわしいかもしれない 牛若丸(後の源義経)が登場する「鞍馬天狗」のご紹介です あらすじ 春の京都鞍馬山で、鞍馬山の稚児と僧侶が花見の宴をして…

お能にでてくる美少年を知るシリーズ第1回「菊慈童」のご紹介

こんにちは。メガネです。 以前、能のブロマンス作品「松虫」を紹介しましたが、 その後、実は、能には美少年が多く出てくるというお話を聞きまして え!? 美少年!? と心湧きたち、 いろいろ調べ始めました。 というわけで、いつまで続くかわからないですが、…