こんにちは、メガネです。
今日ご紹介するのは、寒い冬、継母にいじめられ、薄着で外に出された少年月若が、着物で竹につもった雪を払わされるうち、凍死してしまいますが、実父母と姉の嘆きが深く、生き返ったというお話です。
【あらすじ】
越後国の住人直井左衛門は離婚し、姉は母が引き取り、弟の月若は自分が引き取っていました。
季節は冬。
後妻を迎えた直井左衛門は、宿願のため参籠する間、月若のことを後妻に頼んで出掛けました。
留守中、継母に虐げられていた月若は家を出ようと思い、暇乞いに実母を訪ねます。そこへ継母が来て、月若は連れ戻されます。
継母は月若が実母に告げ口に行ったのだろうと腹を立て、月若の小袖をはぎ取り、薄着の月若に降り積もった竹の雪を払わせます。月若は厳しい寒さの中、家に入れずに凍死します。
その知らせを受けて、実母と姉が雪の中から月若を探し、悲しみに暮れていると直井が帰宅して事の次第を聞きます。後妻の仕打ちを嘆きます。
「竹故消ゆるみどり子を、又二度返すなり」と竹林の七賢の声がして、不思議にも月若は生き返ります。親子は喜びあい、この家を改めて仏法流布の寺にしました。
【シンデレラかと!】
継母にいじめられて、雪の中放り出される月若君。
和製シンデレラかと思いました。
助けに来たのは、王子さまではなく、実母と姉。
雪に埋まっているのを必死に探してくれたんでしょうね。
思わずググってしまった、「竹林の七賢」とは、3世紀の中国・魏(三国時代)の時代末期に、酒を飲んだり清談を行なったりと交遊した下記の七人の称だそうです。
中国の魏の時代の人の声が竹からする不思議…!
なんにせよ、無事生き返ってよかったです。
生き返った後は、継母が追放されて、実母と実父が再婚して家族一緒に暮らせたらいいですね。
なお、下記のサイトを記事の参考・引用に、使わせていただきました。ありがとうございます。
【謡蹟めぐり 竹雪 たけのゆき/謡蹟めぐり 謡曲初心者の方のためのガイド】
http://www.harusan1925.net/0319.html
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%AB%B9%E6%9E%97%E3%81%AE%E4%B8%83%E8%B3%A2