『口紅 美しき軍医の一生/川端新/実業之日本社』の感想を。
【あらすじ】
モダンの風が吹く大正時代を舞台に描く、
美しくも儚い軍人たちの物語。
時は大正12年-。
将来の将校を育成するための学校「陸軍幼年学校」で軍人教育に染まりきった青少年 竹善介は、女性のような美しさを持つ謎めいた軍医 緒方朔と出会う。
初めは疎ましい存在だったはずの緒方のことを知るうちに徐々に惹かれていく竹。
しかし緒方の心を占めているのは別の存在で――?
モダンの風が吹く大正時代を舞台に描く、美しくも儚い軍人たちの物語。
【感想】
神軍のカデットが好きだったのですが、それの時間軸の違うお話です(パラレル?)
神軍のカデットよりも先にこの口紅の方が個人(pixiv)で描かれており、いつか商業になったらいいなーと思っていたら本当に商業になりました。神様ありがとう。
大正時代の陸軍幼年学校を舞台にした、軍医と生徒の恋物語からの、軍医の過去編。性同一性障害の朔は軍人の吉良に惹かれていくのですが、吉良には生活のために男娼をしていた過去があり、その過去を忌み嫌っている。
朔を男色の弟分にするのはいいけれど、女装はダメだとかいうこだわり。深いです…。
陸軍学校ものといえば、大竹直子先生の『しのぶれど』『白の無言』が特に好きなのですが、また新たな陸軍士官学校ものに出会えて私は幸せです。
はい。
1巻となっているので、続編も楽しみにしております。はい。