メガネの備忘録

文豪の人間関係にときめいたり、男色文化を調べたり、古典の美少年を探したりまったりワーク。あくまで素人が備忘録で運用してるブログなので、独断と偏見に満ちており、読んだ人と解釈などが異なると責任持てませんので、転載はご遠慮ください

お能にでてくる美少年を知るシリーズ第6回「桜川」のご紹介

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こんにちは、メガネです。
お能の世界に美少年はいねがーとなまはげ状態になっております(苦笑)
というわけで、今回は、母子家庭で苦労している母を想って
自ら身売りしてお金を作り、母を楽させてあげようという
あっぱれすぎる心根の美少年を紹介します。

 

あらすじ

日向国(今の宮崎県)に、貧しい母子家庭がありました。
その家の子の桜子(男の子)は、生活のために働く母親の労苦に心を痛め、自ら人買いに身売りし、身売りしたお金と母あての手紙を人買いから母へ渡させます。
桜子の身売りを知った母は悲しみのあまり狂乱し、桜子を探す旅に出ました。

3年後。
桜子は常陸国茨城県)のお寺で稚児をしていました。
春の花盛り、お寺の住職は稚児を連れて、
花の名所「桜川」に花見に出かけました。
おりしもその桜川に、長い旅路の末、
桜子の母がたどり着いていたのです。
狂女となった母は、川面に散る桜の花びらを網ですくうなど、
みていて不思議なことをするので、
住職が「なにをしているのか」ときくと「息子の桜子に縁のある花を粗末にできないのです」と
桜子への想いを募らせて、舞い狂います。
やがて母は住職が連れてきた桜子と対面、正気を取り戻します。親子は連れ立って故郷に帰り、のちに母も出家して、仏の恵みを得たそうです。

 

萌えポイント

 

母子家庭で育ち、生活のために苦労している母を想って、自ら身売りしてしまう桜子君。
(身売りできるほど自分の容貌に自信があったのかも? ここが美少年かもしれないチェックポイントですね)。
母想いの優しく、賢く、また決断力のすぐれた子だったのでしょう。
3年の年月の間に、宮崎県から茨城県まで移動し、お寺の稚児となります。(寺に弟子入りしたとあるので、ゆくゆくはそのお寺の僧侶の一員になっていたかもしれません)。
宮崎県から茨城県まで何かに導かれるように追ってきた母の勘の鋭さもすごいというか。
息子にまつわるものを粗末にしたくないという母の思いの、美しいこと!
そして、涙の再会ですよ。涙腺刺激されます!

無事に再会を果たした母子が、ともに暮らせるようになって良かったです。きっと、末永く幸せに暮らせたんだろうなぁ。

動画は↓

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(桜子君をちゃんと子方がやってる…!)


なお、下記のサイトを記事の参考・引用に、使わせていただきました
ありがとうございます。
【桜川/the 能.com】
https://www.the-noh.com/jp/plays/data/program_039.html