メガネの備忘録

文豪の人間関係にときめいたり、男色文化を調べたり、古典の美少年を探したりまったりワーク。あくまで素人が備忘録で運用してるブログなので、独断と偏見に満ちており、読んだ人と解釈などが異なると責任持てませんので、転載はご遠慮ください

ラ・カージュ・オ・フォール2022感想のようなもの

こんにちはメガネです。

観劇は近年あまりしなくなったのですが、この作品だけは見てしまう、というのがありまして。

「ラ・カージュ・オ・フォール」という作品です。

鹿賀丈史市村正親コンビでもう10年以上続いているゲイのナイトクラブが舞台のお話。一回見たら飽きると思いきや、麻薬のように再演を見に行っている…。

youtu.be

 

ゲイのナイトクラブを運営するジョルジュとそのクラブのスターザザことアルバンは長年連れ添ったけれど、最近ちょっと倦怠気味のゲイカップル。
ある日、ジョルジュの一夜の過ちで生まれ、二人が育てた愛しい一人息子ミッシェルが旅行から帰ってきて、結婚したい女性・アンヌがいると打ち明ける。
なんやかんやあってもそれを祝福する二人だが、ミッシェルの彼女の父親ダンドンは保守系の政治家でナイトクラブを隙あらばつぶそうとするジョルジュ・アルバンとは正反対の世界に生きる男だった。
一日だけ、ミッシェルの生みの母を召還し、家族顔合わせをしようとするも、生みの母は来ず、おじさんとして会う予定だったアルバンが女装し母親としてダンドン一家をもてなす。
会食に選んだのは、アルバンの親友ジャクリーヌのお店。そこで歌を歌うことになってしまったアルバンはいつもの癖で、鬘を脱ぎ去り、女装していたことがばれてしまう。
反対勢力をアンヌが選んでいたことに怒り狂うダンドン。そのことを今初めて知っても家族と別れてミッシェルと一緒になりたいとアンヌはいう。
そして散々アルバンを余家者にしようとしていたミッシェルは家族に謝りたいと心を入れ替える。
ジョルジュ家から出ようとするダンドン夫妻を待ち構えていたのはジャクリーヌが呼んだ新聞記者やテレビ記者だった。保守勢力者でいながらナイトクラブとの付き合いがあっては政治生命の終わり、出るに出られないダンドン一家はナイトクラブの新人に化けてショーに出演、店から脱出を図る。
ショーはフィナーレを迎え、ジョルジュは店の外で、アルバンに会う。そして、二人は愛を確認しあうのだった。

みたいなあらすじです。
ナイトクラブのショーから始まり、ナイトクラブのショーで終わる作品で、劇を見ているのかショーを見ているのかわからないけれど、とにかく楽しい。今の座組はミッシェル・アンナ以外は長年変わっていないので旧知のなかなのか、もうアドリブがすごい(笑)。
あと、ナイトクラブのダンサーの皆さんが華やかで見ていてキャッキャするし、踊りや歌もほれ込むんですが、脚線美がすごくてですね。いやー、いいもの見た(あと昼間は男の姿で出て、筋肉のついたお兄さんたちばかりなので、夜とのギャップでびっくりする。化粧と衣装ってすごいね)。
話しはゲイの夫夫、息子と父、育ての母(父?)息子と愛の再確認がほろっと来ます。
あとはひたすら楽しくて、笑うしかないです。
ゲイのナイトクラブが舞台で、反対勢力が出てきて、と字面で書くと深刻な話かと思うのですが、最初から最後まで手拍子してキャッキャ笑える素敵な舞台です。
拍手しすぎて手がいたいです…。

とりあえず、円盤になってくれたらいいなぁ。