メガネの備忘録

文豪の人間関係にときめいたり、男色文化を調べたり、古典の美少年を探したりまったりワーク。あくまで素人が備忘録で運用してるブログなので、独断と偏見に満ちており、読んだ人と解釈などが異なると責任持てませんので、転載はご遠慮ください

BLソムリエお兄さん(1)(2)感想のようなもの

pixivコミックで見かけたBLソムリエお兄さん。
匂わせBL四天王というものをあげていて、どの作品だろうと悩んでいたら昨日「こころ、山月記高瀬舟、少年の日の思い出」であると回答をいただきました。
なぜそれを選んだのか気になり、さっそくkindleで購入。いや、読みたいときにすぐ本が手に入る環境ってすごいですね。電子書籍ありがとう。

 

 

主人公の許に腐女子が現れ、普通のBLで満足できないと嘆いていたら、BLソムリエお兄さんが登場! 第一話は夏目漱石の「こころ」をにおわせBLとして読み始めました。
これは作者の解釈なので、解釈違いもあると思いますが、そういう考えもあるんだーと、思わせやすいように、「ごんぎつね」で光の腐女子と闇の腐女子の対決を持ってきたりと、けっこうバラエティに富んでます。
BLだけかと思ったら、ちゃっかり川端康成の(といっても共作ですが)乙女の港も出してる(これはジャンルとして百合)あたり作者の間口の広さに驚きです。
近代文学にとどまらず、星座や古典落語にまで話を広げているので、どこまで広がっていくのかなーと先が楽しみになりました。
なお、匂わせとされているので、ガチの作品を取り扱うかどうかがとても気になります。
駆け込み訴えを取り上げているので、せめて江戸川乱歩の「孤島の鬼」は取り上げてほしい…。諸戸、想いを昇華してもらって…。

ちなみにBL四天王「こころ」、「山月記」、「少年の日の思い出(ちょっとだけ)」は出てきましたが、「高瀬舟」が出てこなかったので、解釈を楽しみにしています。はい。

 

人の解釈を読むのが、面白いと思った作品です。気になられましたら是非。