映画「エゴイスト」見てきましたー。
以下感想。そしてネタバレも防ぐために文章でははじめてのウェブフランスとじです(なんだそれ)。
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「エゴイスト」は映画化決定の話をSNSで見かけて、なんとなく興味を持ち、なんとなく原作の小説を入手して、滂沱したといういわくつきの作品です。
観た感想は、深すぎるな、これ⁉(発狂)です
鈴木亮平演じる浩輔と宮沢氷魚演じる龍太がどんなふうに恋に落ち、どんな風に幸せそうに暮らすかはまあ、映画見てくださいというところなので、そのほか気になったことをつらつらと。
浩輔が受けで最初びっくりして(まあ確かに何かのインタビューで足上げて~みたいな記述があったな…)、思考停止しましたが、その後リバみたいなシャワーシーンがあったり、龍太がウリをするときに客の皆さんほぼ受けだったので、原作のイメージと違う…これは宮沢氷魚龍太だからか…となったのはいい思い出です(何の。
あと、魔性ボーイをスマホで必死に探して探しだした浩輔、すごいよ‥。愛だよ、愛。
出版社で服飾雑誌(たぶん)の編集者をしている浩輔と体を売って生活するしかない龍太の対比のためか、浩輔のマンションむっちゃ豪華。
いろいろあって(映画見てください)浩輔から資金援助を得て、夜のお仕事から足を洗い、昼の荷物運びの肉体労働や深夜の飲食店の皿洗いなどの仕事する龍太が、浩輔の暮らしに嫉妬せず、親に云える仕事ができる今が好きだというんですが、ピュアすぎる。
母子家庭で、高校中退してできる仕事が少なかった(収入的にも社会名声的にも)龍太がきらびやかな生活をする浩輔に嫉妬しないのは、自分と浩輔の棲む世界が違う、と線引きしていたからかなぁと。浩輔の好意(お土産とか)が随所で現れたわけですが、龍太は拒みながらもそれを受け取って喜ぶ。嫉妬して投げつけて、馬鹿にするなとは言わない。
施しを受けることに感謝し続ける龍太に違和感を抱いたんですが、ピュアだからと序盤に説明があったので、そういうことにしておこうとちょっと靄ッとしました。
ちょっと後から考えて、自分の置かれる環境が地獄だと言っていた龍太なので、自分を救ってくれた浩輔のマンションや浩輔自身が天国という認識なら、妬むより、焦がれたのだろうか。
龍太家族を援助する浩輔、支援しすぎで持ち金が減って、龍太母に一緒に住みませんか?という提案とキャッシュカードでお金を引き落としている履歴をスマホで確認して頭を抱えるという描写で困窮ぶりが描かれたわけですが、映像で見ると浩輔の経済的困窮は少しわかりにくかったかも(お土産の梨を選ぶとき、1000円の梨と198円の梨で、迷って198円の梨を手に取るけど、すぐに1000円の梨をレジに持って行ったのは、彼の虚栄心かなぁ、と)。
龍太が死んだとき、原作ではゲイ仲間たちが慰めてくれる(助けてくれるともいう)んですがそのシーンが削られたのは残念。ただ、ゲイ仲間の皆さんのわちゃわちゃ飲み会と茶話会は癒しのシーンでした。婚姻届けの下り、可愛すぎか。
幼少期に母親を亡くしたことと、愛する龍太を亡くしたことで、龍太母に尽くす浩輔ですが、愛がわからないと告白して、いや、めちゃくちゃ愛ですがな、気づきましょうよ! と心の中で突っ込み。
龍太母が入院した時、浩輔を息子ではありませんと最初は否定するのに、最後らへんで、息子ですと認めて、その先の展開を知っているだけに(いや、すい臓がんステージ4と言われたら原作未読でも先の展開はわかると思いますが)、涙腺が崩壊。
そして、そこで映画終わるんかい! となったので、映画に感銘を受けた方は原作の鈴木亮平氏の解説までを読んで号泣するといいです。
個人的に一人歌謡ショーをした鈴木亮平にびっくりして、好き! ってなったし、
宮沢氷魚の、マジで恋する3秒前の魔性ボーイぶりに胸えぐられたし、
阿川さんのお母さんと柄本さんのお父さんの存在感にしてやられるし、
とってもメリバあふれるいい映画だったんですが、
上映が終わった後、物販にけるメンタルではなかったので、パンフレットを買う方はぜひ上映前にお願いします! はい。
今までみたゲイ映画史上、肌色が最も多かったことを報告しときます。はい。
ちなみに、鈴木亮平と宮沢氷魚のイチャイチャボーイズラブと思っていると、後半発狂します(まごうことなき ゲイ映画なんでBLではない)。
愛って、本当に何だろうな…。