メガネの備忘録

文豪の人間関係にときめいたり、男色文化を調べたり、古典の美少年を探したりまったりワーク。あくまで素人が備忘録で運用してるブログなので、独断と偏見に満ちており、読んだ人と解釈などが異なると責任持てませんので、転載はご遠慮ください

シチリアサマ―見た感想

家の中がごたごたしていて、
映画に行く機会がなく、蟻の王とゲ謎を見逃してるんですが、
シチリアサマーは何とか観に行けたので、備忘録。

 

movies.shochiku.co.jp

映画は1982年に起きた実話をもとに作られたそうで、
ネタバレ見てから云ったんですが、ネタバレ見てるから冒頭の兎狩りのシーンからして不穏な空気をまとっていて、はらはらしました。
主人公の片割れ、ジャンニ(黒髪)は、ゲイで、矯正施設に入っていたのを母が引き取ったのかな? それでゲイばれしていて、近所の野郎どもに嫌がらせされまくっているという感じ(近所の野郎どもの方が矯正施設はいった方がいいのでは…と思ったのは秘密です)。感じというのは、Aなんです。Bなんです。といったはっきりした言い切りが後半にちろっとあるだけで、一切ないんですねこの映画。なので、なんでジャンニがあんなにいじめられているのか、さっぱりわからぬ。お母さんもバイク屋さんに囲われている立場が弱い。バイク屋のあたりきつすぎて、ジャンニ不憫。

そんなジャンニの運命が花火職人の息子ニーノと出会って変わります。
ジャンニはバイク屋をやめ、ニーノの伯父の所で働いたり、ニーノと一緒に花火打ち上げに行ったり、急接近して親密になる二人。
しかし、ときは同性愛が許されない時代。
二人の関係は密告され、ニーノとジャンニは離れ離れに。しかし、姉の夫(?)に励まされたニーノはジャンニを迎えに行き、二人で逃避行。そしてラスト、手を恋人握りし、眼を閉じた二人の絵が、暗転したかと思うと、銃の音がして映画終了。
二人の死がきっかけに、LGBT~の団体ができましたみたいなテロップ出て終わり。

全体的に美しいんですが(主役の二人は彫刻にしたいぐらいの美青年ですし)、主題がとてもわかりにくい。同性愛が禁忌であることを、もうちょっと作品内で説明してもよかったんじゃないかなと。たぶん、西洋圏だと察し、となるのかもしれませんが、ここは雑食の国日本。

もうちょっととがった方がわかりやすかったかも。しかし、いうてもキスどまりなので、(一瞬二人の契りの匂わせシーンあったけど)君の名前で僕を呼んで、にくらべると、安心して見れるのは見れるかもです。はい。いや、エリオとオリヴァーが奔放過ぎたのかもしれないなぁ…。などと。

 

北野監督の首の方が男色男色してるらしいので、そっちの方が気になりました。はい

あと番宣で特攻隊とタイムスリップした女子高生の話の映像を何度も見せられたので、グンソドが見たいぞッと思いました。

夢紅ひかるの「南十字星」とか絵になると思うよ。