メガネの備忘録

文豪の人間関係にときめいたり、男色文化を調べたり、古典の美少年を探したりまったりワーク。あくまで素人が備忘録で運用してるブログなので、独断と偏見に満ちており、読んだ人と解釈などが異なると責任持てませんので、転載はご遠慮ください

2022年12月2日は野村狂言座の狂言「老武者」を見ました

どうも、メガネです。
急に気温が下がって、体がガッチガチなのですが、皆様お変わりなくお過ごしでしょうか。
さて、今年、男色狂言の「老武者」が上演されるとあって、チケット購入するまでハラハラしたり、12月を待ちに待ち、念願の! 「老武者」を宝生能楽堂さんで拝見しました。
ちょっと昼間アクティブに動き過ぎて、開演前まで死に体だったので、同時上演の、「飛越」「簸屑」「鱸庖丁」の説明は省きます。結論から言うと、どれも面白かったし、ある意味ボーイ・ミーツ・ボーイ。

 

老武者のあらすじは

稚児の供で曽我の里から鎌倉見物に出かけた(稚児が曽我兄弟の縁者かな? とのこと。本筋には影響しません)三位(お坊さんのこと。稚児の世話係)は、藤沢宿で宿を借りることにする。
美しい稚児が宿場に来たうわさが瞬く間に広がり、若い衆が連れ立って押しかけてきて、三位、稚児、宿屋の主人、若い衆と酒を飲み交わしたり、舞を舞ったりと楽しく過ごす。

そこへ、遅れてお爺さんがやってきて、稚児に会わせろというが、宿屋の主人は今若い衆がいるからと追い返してしまう。怒ったお爺さんたちはすわ、熊坂の入道、斉藤別当実盛かと、不釣り合いに勇ましく武装して宿屋にやってくる。そこで若い衆と戦ううちにくんずほぐれずの中になり、最後は稚児もお爺さんと若い衆の輪の中へ、そのまま稚児は担がれていく。
というコミカルな話で、男色視点でいうと、後半の若い衆とお爺さんのくんずほぐれずはしっていたので、ニコニコ見てましたが、なんと、稚児にも見せ場がたくさんあって、稚児役の少女(野村万作さんの外孫で7歳だそう)がとてもかわいい!

登場時は、笠に頭巾姿。宿屋の主人にびっくりして三位の足に縋る。三位が笠をとると、可愛い垂髪のお顔が!
三位が話し中はピッと背筋を伸ばして座っていますが、ちょっともぞッと動いたり、
若い衆との宴会のさなか、突然トンボの歌を歌って踊り、蝶々になって若衆の懐に飛び込んだり、まだ舞が舞えない、稚児に代わって三位が舞を舞ってるときに暇そうにしたり寝転がったり(すぐに三位に注意される 笑)、いたずらっ子精神の可愛い稚児で、心の中で、可愛い可愛いつぶやき続けました。
いやー、これ秘曲なんですよね。演者、地謡、囃子と大人数がいる作品で、なかなか上演できないそう。映像で何度も見たいよ…。DVD販売してください…。

 

野村狂言座としての100回目の公演ということで、全体的にどれも面白く、楽しい時間を過ごしました。

メガネさんは稚児があまりに可愛かったので、老武者の謡本を探しに出かけます。はい。